【ブルベ】【ライドレポート】2025年RM430近畿1560km河内長野 旅烏の東日本紀行を振り返る

こんにちは。温玉ねぎとろです。

早くもGWのRMから1ヶ月が経ちました。今回のRMでは暑い・寒い・眠い等いろいろ体感し、恐らく一時はRM参加者の中でも最後尾になりましたが、そこからギリギリ隊としての任務を全うし、なんとか挽回するに至りました。

今回の経験は学び?今後の糧とできるような場面が多かったように思うので、(主観ですが)記録しておきます。

【装備編】はこちら。

【ブルベ】2025年RM430近畿1560km河内長野 旅烏の東日本紀行(装備編)
今回は2025年GWに参加したRM430近畿1560km河内長野 旅烏の東日本紀行で使用した装備について記録を残しておこうと思います。

温玉ネギトロの主な経歴

  • 自転車歴15年以上。
  • 大学ではサイクリングサークルに所属。
  • ソロで自転車海外10カ国以上来訪。
  • 最近はロングライドを中心に行う。
  • 2023年ランドナーでブルベSR獲得。
  • ヴィンテージ自転車のレストアなどが趣味。
  • 2024年厳冬期北海道縦断・RM1900km完走

走行環境

走行ルート

大阪府河内長野市~北海道千歳市 1530km

気温・湿度・走行距離

天気と気温は以下になります。Bryton rider420とSwitchbotで計測しています。ざっくりです。誤差はあると思います。

不快度指数は右記のサイトを参照 https://keisan.casio.jp/exec/system/1202883065

最低気温は5℃、最高気温は28℃を記録。

スタート前のブリーフィング。

事前の走行計画は実はそこまでカッチリとしたものは建てていませんでした。というのも昨年のGWに参加したRM1900では計画の破綻を経験し、ホテルのキャンセルフィーなど無駄な出費が発生したという経験があります。

今回はテント泊も交えるため24時間でなるべく250km~300kmの間で走行できるようにペース配分を考え、ざっくりと快活クラブやキャンプ場を調べるにとどめ、事前の予約等は帰りの飛行機を除いて一切しませんでした。

「なんとなく今日はこの辺りまでは行きたいな~」「他の方はこの辺りまで行くらしい。じゃあ私もそこまでは最低でも進んでみよう」「暑すぎるし、暑い時間はゆっくり休んで時間をずらそう」「トラブルを楽しもう!」

カッチリとした昨年のRMとは反対に、今回は計画としては限界までゆるゆるなイメージで挑んでみることに。

スタート当日の朝

スタート地点から1時間程度のところで滞在していたということもあり、前日はギリギリまで睡眠をとることができました。ここで寝だめができたのはかなり大きかったと思います。

1日目 大阪府河内長野市~愛知県豊田市

河内長野市のキックスが今回のスタート地点。実は高校生の時に勉強をしたりしていた。

走行距離:236km

スタート時間:12:00

就寝時間:23時30分

行動時間:14時間30分

睡眠時間:10時間

シャワー・風呂:×

恐らく初日は参加者のほとんどが豊田市で宿泊をされたのではないでしょうか。12:00に河内長野市をスタート後はほとんど平坦な区間を通過し、豊田市まで向かいます。次の日からは信州の治部坂峠・和田トンネルという今回の文字通り山場となるため、初日に貯金を稼ぎ夜の寒い時間を宿で過ごし、早朝から信州にアタックをかけるという方が多かったと思います。

私も上記の作戦と同じように考え、豊田の市街地を抜けた先にあるキャンプ場で宿泊することにしました。

 

PC1までは地元を通過するということもあり、周りの方に建物や歴史をお話ししながらダラダラ走行。PC1では昨年も一緒に走ったうしさんとカラスくんの三人チームで走ることに。

なんやかんやでこのチーム安定感があります。(でも知っている人に頼りすぎるのもよくないですね。)

豊田市まではもちろん難なく到達。強いていうなら、前週のフレッシュで痛めた膝が少し痛かったのは気になりました。

豊田の市街を越えると気温も今回のRMでは最低気温となる5℃を記録。

朝6時に起床し、6時半に出発。ランドヌールの朝は早い。

持ってきたシュラフとテント、マットは寒すぎず暑すぎず。しっかりと休息をとることができました。ここまでは特に大きな問題はなく前日に寝溜めもできていたため、無問題でした。

2日目 愛知県豊田市~長野県軽井沢市

走行距離:237km

スタート時間:6:30

就寝時間:2:00

行動時間:21時間

睡眠時間:4.5時間

シャワー・風呂:○

二日目は今回のRMの山場、治部坂峠と和田トンネルが待ち構える信州越えのルートです。

前週のフレッシュで痛めた左膝を庇うように、出力を上げず軽いギアでゆっくり回して登ることを徹底。おかげで脚に負荷をかけることなく対処できました。

あまりのしつこい登りに面食らいました。

治部坂峠と寒原峠を登り切り、飯田に向かう下りの途中で郵便局を見つけてテントやマットを送り返すことに。足への負荷もそうですが、次の日に大雨、そのさらに次の日も天候が読めない状況だったので、早くもテントとシュラフとマットをパージすることに。

パージをして荷物を軽くしてからはスピードが上がると思いきや、飯田から辰野にかけてはなかなかの暑さ。特に日差しが強く、暑さに弱い私はなかなかスピードが上がりませんでした。

景色は抜群。でも暑熱順化前の体には厳しい、、

道中、何度も北海道帰宅勢とお話をさせていただきましたが、みなさん暑さで苦しんでおられました。

※北海道帰宅勢:ゴール地点の北海道まで自転車で帰る人たちの総称。「北海道まで帰ればあとはどうとでもなる。」 by鉄夫さん 心強い。

辰野で以前からお世話になっている。自転車冒険家の小口良平さんに挨拶をさせていただき、カラス君と合流。ここからカラス君と東北まで一緒に走りました。

諏訪大社前のPCに着いたのは18:40頃、私たちが着いた頃には他の参加者の方も多くおられました。気温が低くなってきたということもあり、カラス君の提案でルートから少し逸れた丸亀製麺へ行くことにするも、時間帯のせいか店の外まで伸びる行列。

諦めて、PCで夕食を取ることに。合計で30分くらいロスをしたでしょうか。痛い。。飯田以降結構ロスタイムをしているので、この日は少しでもロスを減らし進んだ方が良かったかもしれません。なるべくであれば2日目の間に安中市までいきたいと考えていましたが、軽井沢手前で疲労でハンガーノック気味に。

和田トンネル頂上でダウン昼に備える。

おそらく、和田トンネル以降の下りでお腹が冷えてしまい、食欲があんまり感じなかったのが問題だったと思います。

快適ルートイン。これがゴールまでの最後のホテル泊になろうとは、、

カラス君と和田トンネルで合流した鉄男さんに助けてもらいながら、なんとか軽井沢ルートインに投宿。結果として12時40分頃に到着し、大浴場に入り2時00分ごろに就寝しました。

3日目 長野県軽井沢市~栃木県宇都宮市

走行距離:172km

スタート時間:6:30

就寝時間:21:00

行動時間:13時間30分

睡眠時間:3時間30分

シャワー・風呂:×

今回のRMにおけるThe dayは3日目ということは参加者の全員が頷かれることだと思います。群馬県以降の大雨です。恐らく完走者とDNFされた方の多くがこの大雨に起因したものだったのではないかと推測します。この3日目の対応については自身の振り返りも兼ねて詳細に記載したいと思います。

当日の走行記録 全然進んでいない。。

6:30頃に出発をしてから大急ぎで碓氷峠へ。どうしても碓氷峠の下り坂で雨に打たれたくなかったので急ぎました。碓氷峠の頂上手前でhemojioさんフルーキーさんと一瞬だけ合流。次に会えたのは最終日の長万部でした。

メガネ橋。某豆腐屋が思い出されるが、ガスが酷く飛ばせそうもない。

碓氷峠のメガネ橋でしっかりと撮影。そこからは一度コンビニで朝食を取りつつも、大きなロスはなかったはず。乗附緑地を通りかかった辺りから本降りの雨が来たので、カラス君とレインウェアに着替えました。

レインウェアに着替える。直後土砂降りに。

その後、伊勢崎のあたりでコンビニ休憩を挟みながらも進んでいましたが、3日目の疲労と大雨で体温を奪われたためか、眠気がピークに。カラス君には申し訳なくもコインランドリーで服を乾かしながら仮眠を1時間ほど取りました。

仮眠後も雨は止むことなく降り続け、すぐにまたびしょ濡れに。私はBRMで何度か同レベルの雨を経験していたため、できるだけレインウェア以外の衣類を濡らさないように努めました。

【ライドレポート】【ブルベ】AJ広島 BRM608広島300km阿知須・益田・長門・仙崎 雨時々大雨走行
初めての夜スタートブルベとなったBRM608広島300kmブルベのライドレポートです。ブルベ出場4回連続の雨。しかも今回は過去1番の大雨を経験しました。雨乞いをした記憶はないのですが。

コインランドリー以降はPEKOさんの超軽量シャツの上からレインウェアを羽織るのみ。下に至ってはジオラインアンダーウェアとレインパンツのみで、ビブも温存のために脱ぎました。

大雨の際は衣類の濡れが体温を奪うため、気温が許す限りは脱ぐことで衣類の濡れからの体温はマシになります。また、衣類を温存しておくことで、いざという時の精神的な安心感にも繋がり、精神的にはそこまで追い詰められずに対応できたように感じます。(さらにビニールポンチョをカバンの中に忍ばせていたため、2段階に余裕がありました。)

また、フルフェンダーがうまく仕事をしてくれているため、足や車体への水はかなりが抑えられており、万が一水が跳ねてもゴムブーツを履いているため水没は限定的でした。

今回はそこまで濡れからくる寒さに苦しめられることはなかったですが、その場合はなるべく止まらないようにして体温を維持する。ビニールのカッパなどを使って体温を逃さないようにしつつ、蒸らすことでVBL的発想で体温の維持を図ります。

※VBL:Vapor Barrier Linerの略。極限まで蒸らすことで体温低下を防ぐ。極地探検等で使われる技術。

びしょ濡れになりながらもなんとか伊勢崎のPCに到着。運よくPCの真横にコインランドリーがあったため、コインランドリーで衣類を再度ザオリク。

ここで衣類を乾かしている間に後続のランドヌールとも合流しました。本来であれば、白河までは少なくともこの日に走っておきたかったですが、雨雲の様子と今後の気温等を鑑みて、伊勢崎の快活でギリギリのAM0時まで休憩し、そこから一気に岩手までアタックをかけることに。

なんとか快活に逃げ込みました。

ここでの決断は大きかったです。私も3日目にして、快活クラブで残り時間と距離を再計算。ここから本腰を入れて追い上げる覚悟を作りました。

4日目 栃木県宇都宮市~岩手県北上市

走行距離:400km

スタート時間:5月2日0:30

就寝時間:5月4日5:00

行動時間:27時間

睡眠時間:2時間

シャワー・風呂:○

真夜中の東北。暗いよ〜 寒いよ〜

試練は3日目から4日目に移ります。といってももはや3日目なのか4日目なのかよくわからない時間にスタートすることに。

AM0時に眠りこけたカラス君を叩き起こし、出発しました。

AM0時以降は深夜ということもあり、車通りはほとんどなく、雨も完璧に上がっていたため白川までは順調に進むことができました。気温が落ち切った朝方の5時ごろには白河に到着。ほとんど休憩もなく時短を意識して集中して走りました。

ほら、朝だよ。

ようやく東北in。しかし本来であれば白河まで行こうと話していたため、ここからが本当のスタート。朝食を短く済ませリスタートします。

白河を出てからはまずは郡山を目指して走っていましたが、ここでトラブル発生。

カラス君がサングラスを紛失。

サングラスを取りに数キロ戻る羽目になりました。

ある意味これが運命の分かれ道に。ここまで300kmほどカラス君と走ってきましたが、結果としてこれがこの旅最後の別れに、、

ここからはらはびえさんの時短マニュアル?を思い出し、徹底的に時短を意識して走行。
仙台PCには夕方の17時30に通過しました。

これは必見です。ギリギリに追い込まれた際に支えになります。頭の片隅に置いておきましょう。

挽回ができるかギリギリの戦いは続きます。ここから国道4号を走行するにあたり、少しでもスピードを上げたいと考えた考えていたところ奇跡的にヤマト運輸を発見。

ここに来て2回目のパージでギリギリまで荷物を絞ります。

 

ここからは追い風&軽量化したため、4号を今回のRMで一番飛ばしました。今まで重荷を背負っていたため風のように飛ばすことができ、一番走っていて楽しかったです。

途中フレッシュメンバーが迎撃に来ていただき、先行していたうしさんとも合流。

平泉のあたりまでは調子良く走れていましたが、北上の手前辺りからみな限界を迎え始め、北上の快活にチェックインしたのは朝の5時でした。

5日目 岩手県北上市~青森県青森市

走行距離:250km

スタート時間:5月4日7:30

就寝時間:2:00

行動時間:19時間30分

睡眠時間:4時間

シャワー・風呂:○

前日になんやかんやで400kmを走行していたためさすがに眠気が酷く、青森から函館に渡るフェリーの時間に間に合うギリギリまで眠ることに。

道中に眠くなることは織り込み、余裕を持って出発をするとなると約2時間が睡眠の限界。

北上から青森までは270km。AM0時の便に間に合うよに狙いつつ、最悪の場合AM2時便でも北海道でギリギリ挽回ができると考え走り出すことに。第一の狙いはAM0時便です。

暗雲立ち込める青森県。過去何度か走行しているが、青森で晴天の記憶がほぼない。

スタートしてからしばらくは徹底的にロスタイムの削減を意識します。コンビニ休憩は可能な限り削減し、食事も流し込んで対応。

盛岡手前で昨日ご一緒したkuraさんと合流。ヴィンテージバイクのお話をしながら眠気を躱して八戸まで走行。

ギリギリダブルレバー隊を結成!

八戸からはうしさんとも再び合流して3人で青森市を目指しました。青森市の40キロ手前で再び大雨に打たれたものの、無事に2時発の青函フェリーに乗船。

私たち3人が最後の乗船者。ギリギリです。

束の間の休息を取り、最終決戦。北の大地へと挑みます。

6日目 北海道函館市~北海道千歳市(ゴール)

走行距離:271km

スタート時間:6時30分

ゴール時間:21時10分

行動時間:14時間40分

トータルタイム:129時間10分

 

船の到着が15分ほど遅れてしまったものの、下船とともに大急ぎでPCへ。不運にも前日にご一緒したKさんは青森港手前の橋梁のグレーチングでパンクをしてしまったため、うしさんと二人でスタートしました。

事前に風向きを確認した限りではほとんどが追い風予報なため、借金7時間の返済も可能と判断。序盤は100km地点の長万部まで気を抜かずに走行。

3日連続の時短休憩。いつになったらゆっくりできるのか。

長万部の駅前セブンイレブンに12時ちょうどの到着を果たし、先行組にも一瞬追いつくことができました。

ここからは順調に1時間に20km進めるペースを崩さないようにうしさんと少しペースを落としながら走行。途中うしさんと追いかけっこをしながら18時ごろには苫小牧に入りました。

苫小牧でギリギリ日が暮れました。

ここまで来ればあとは安全運転。荒れた北海道の道をパンクをしないように。気をつけながら無事に千歳市のゴールに到着することができました。

反省点

フレッシュに出走してすぐの出走だったため膝へのダメージが残っていました。序盤の平坦区間でも膝に疲労感がたまるような走行をしたのは良くなかったと思います。また、自分自身のペースではなく、周りの方に合わせるタイミングも多かったため、もう少し主体性の持ったスケジュールを組む必要もあると思いました。

逆に荷物をパージしたタイミングは2回とも素晴らしいタイミングだったと考えています。ロマンを追い求めるのであれば、最後までテント泊を貫きたいところではありましたが、自分自身の力不足を痛感しました。(3日目が土砂降りでなければテント等はパージしなかった気もします。)

また、RMの中日で400kmを走行できたことも自分の中で大きな自信になりました。連日250km以上走行し、途中に400km走行も組み込めたことで、RM中に追い込まれた際には最悪挽回することができるという実績ができたのは今後の大きな糧になると思います。

今年はLELが控えているため、今回の経験をもとに戦略を練っていきたいと考えています。

参考文献

不快指数
気温と湿度から不快指数を計算します。

うしさんのYouTube。私もたくさん友情出演しています。

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