こんにちはねぎとろです。
私は普段から飛行機での輪行(空輪)をよく行い、海外や国内ツーリングを楽しんでいます。そんな時によく聞かれるのが「どうやって飛行機に自転車を乗せているの?」という質問です。
今回は私の経験と実際に航空会社の方に質問して得た情報を元に飛行機輪行の方法についてディスクブレーキやDi2の扱いにも触れながら記載を行っていきます。
この筆者の自転車遍歴について
- 自転車歴15年以上。
- 大学ではサイクリングサークルに所属。
- ソロで自転車海外10カ国以上来訪。
- 最近はロングライドを中心に行う。
- ヴィンテージ自転車のレストアなどが趣味。
注意
あくまで私の飛行機輪行の仕方であり参考程度に留めてください。ロードバイクや自転車の破損等については当ブログの管理人及び筆者は一切の責任を負いかねます。
また記載情報は2024年6月の内容をまとめているため、輪行を行う際には航空会社に事前確認を行うことを強く推奨します。
飛行機のチケットを取る時
まず、飛行機のチケットをとる際には当然ですが、航空会社の自転車の規定に関して確認以下します。以下はANAの例でありますがこのように事前に電話等で問い合わせるように記載されている場合もあるので注意が必要です。
また、PEACHなどに関してはチケットを予約する際に荷物の欄で
自転車という項目があるのでこの場合は電話をしなくてもチケット予約の際に申告できるので便利です。
以下がピーチの予約時のスクリーンショット。
自転車を梱包する際の航空会社の規定
国内線の多くでは20キロ以内。3辺合計203cm以内に納める必要があります。
国際線や各航空会社毎に差はあるかもしれないので(今後それに関してまとめた記事を書こうと思っている)一応確認はした方が確実です。
一応国内二大航空会社のANAとJALの規定を再度掲載しておきます。基本的には事前に自転車を持ち込む旨を電話等で連絡しておくことをおすすめします。
荷物に関する規定及び注意点
ここからが実際に輪行を行う際に注意が必要な点です。
まず、自転車を輪行する際に自転車を入れた輪行袋、預け入れ荷物に入れてはいけないもの。
今回は国内線で荷台大手のANAとJALの規定に準拠して記載します。また、自転車輪行やサイクリング用品で特に注意が必要なものについて、私の経験を踏まえてまとめてみます。
手荷物、預け入れ荷物両方で不可(例外規定はあり)
- チェーンルブ
- パンク修理用のり(石油が含まれている場合があるためと空港職員の方に伺った)
- ガス缶類(CO2ボンベやバーナー用)など
追記
先日、飛行機輪行を行った際に、パンク修理用のりと100円ショップで購入したオイルを機内手荷物として持ち込むことができました。
その際に空港の手荷物検査の方に質問をしてみたのですが、以下にまとめてみます。
パンク修理用のり:材料および構成物質の中に「石油類」との記載がなければOK。
オイル:量が少なければOKとのことでした。
具体的に聞こうとしましたが、国土交通省の掲げる資料を参考にしてくれといわれました。
探してはみましたが具体的に記載された資料はまだ見つけられておらず。見つけることができ次第追記します。
持ち込みたい場合の対応としては手荷物検査の時に石油類との記載がないゴムのりとオイルを分けて、手荷検査の係に相談してみることがベターだと思います。
自転車と一緒に預け荷物に入れてしまうとチェック時に荷物をひっくり返すことになる可能性があるので避けましょう。
預け入れ荷物が不可(輪行時に自転車から取り外し、機内手荷物にしなければならない物・Di2バッテリーも含む)
- サイコン
- ライト
- テールライト
- Gopro等(GoProをつけたまま輪行を行う猛者などいないと思うが)
リチウムイオンバッテリーを使用しているものは基本的に機内手荷物としてリュックに入れるなどして持ちこむべきと考えておいたほうが良いです。(ノートパソコン等であれば160Whであれば可能であるが線引が不明瞭なため。)
- Di2等電動機材に関してはバッテリーを抜いて手荷物として持ち込む必要があります。
代表的なDi2のバッテリーは3.7/Whとなっており、一般的なモバイルバッテリーよりも容量は小さいです。
https://bike.shimano.com/ja-JP/information/customer-services/corrective-actions/sm-btr.html
預け入れ荷物のみがOKで手荷物が不可の物。
- 工具類 工具類は基本的に輪行する自転車と一緒に梱包を行う。
以上の三種類に分けて考えます。
ANAとJALの荷物規定
その他に注意が必要な物(ディスクブレーキオイル・シーラント)
油圧ディスクブレーキの扱い
輪行をする際には普通にディスクブレーキ車を輪行する際と同じく、オイルのエア噛みとロータの歪み、ブレーキホースの変形に注意が必要です。ホイールを外した際にはダミーロータをしっかりと挿入し、ブレーキホースには過度に曲がらないように注意しましょう。また、ローターについては変形することを見越して小型の修正器具を持ち歩くのも手です。
また、その他の注意点として油圧ディスクブレーキのオイルについてしっかりと把握をしておきましょう。基本的には飛行機に持ち込むことは問題ないです。一方で稀に空港職員にブレーキオイルについて聞かれる場合もあるようなので、心配な場合は製品安全データシート(SDS)を印刷しておくのもよいでしょう。
https://si.shimano.com/pdfs/compliance/sds/hydraulic%20mineral%20oil-202008-JPN.pdf
シーラントの扱い
基本的にはタイヤ内部にある状態で飛行機に乗せても問題はないです。一方でトラブル回避の方法としては製品安全データシート(SDS)を準備しておくと完璧です。要は安全ですと証明ができれば問題ないと思います。
私も使用しているMuc OffシーラントのSDSは以下から入手できます。
飛行機輪行における梱包方法
具体的に輪行の手順を説明する前に、飛行機輪行における梱包方法を三種類紹介します。
それは普通の布製輪行袋での輪行と自転車用段ボールに梱包する方法、そして、飛行機用輪行袋を使用する方法です。
普通の布製輪行袋に関しては縦型の輪行袋(オーストリッチSL-100)で記載しています。
ちなみに私は普通の布製輪行袋での輪行と自転車用段ボールに梱包する方法をよく行います。飛行機用輪行袋を使用する方法に関しては友人の感想に基づいて記載します。
輪行袋ごとのリスクについて
飛行機輪行を行う際に下記の順で破損のリスクが少ないと思います。
段ボール>飛行機用輪行袋>コクーン型輪行袋>縦型輪行袋>横型輪行袋
段ボールと飛行機用輪行袋はいわずもがな。コクーン型輪行袋に関しては後輪を外さないということもあり、RDが地面に設置することはないという点で三番目にしています。縦型輪行袋に関しては巾着型の場合、上下がしっかりとわかるという点。そしてエンド金具をつけているためしっかりとRDを保護できるという観点から横型よりはリスクが少ないと判断しました。
横型に関しては以下に破損した友人の事例を張っておきますので参考にしてください。
普通の布製輪行袋を利用する方法
まず大前提として普通の輪行袋で輪行をするのは国際線で使用する場合や乗り継ぎが必要な場合はおすすめしません。
乗り継ぎや国際線では壊れるリスクが高いので、なるべくなら段ボール等に入れるなど、他に紹介する方法で輪行することを強くおすすめします。
国内線で乗り継ぎがない場合は私は普通の輪行袋で飛行機輪行を行うことが多いです。
基本的には電車で輪行する場合と方法は同じです。
普通の輪行と異なるまたは、注意をする点は
- ペダルを外す ペダルレンチに関しては下記記事参照。
【飛行機輪行】Bike Handの携行ペダルレンチを購入してみた。
- ハンドルをしっかり固定する
- タイヤの空気を抜いておく
- (サドルを外す)サドルに関しては「外してますか?」と確認されたことがある。しかし規定にも書いておらず、また外した方が安定性に欠けるので間違いなのかな?
- ダウンチューブやスプロケット部分、ディレイラーなどにプチプチなどで気持ち厚めに梱包しておく。
当然ながら一番、気を遣ってやる必要があるのはやはり前後ディレイラーです。余裕がある場合はもちろん外すなどしたが吉。もし外す余裕がないなら厚めに梱包することと下記写真のようにどちらかの面を上にするかしっかりと伝えておくとGOODです。
また、私はバイクパッキングの装備をつけたまま飛行機輪行を行うことが多いですが、その場合は荷物の中身を出してほしいといわれる場合輪行をばらさないといけないため、あまりおすすめしないです。
高等技術ではありますが、着替えなどの荷物は一応輪行袋のふたの方に置いたりして、取り出しやすくしつつクッションにするとスムーズに進めることができます。
輪行の際からどちらの面を下にしてもらうか考えながら輪行袋に収納するのがコツ。
*PEACHを利用する際に新千歳空港のカウンターでは上記のシールを貼ってくれないという事例が散見されます。(混み具合にもよるのかもしれない)そのため梱包の時に自分で張っておく方が無難です。
また、輪行の直前に100円ショップに行って梱包資材を購入しておきましょう。
また再三になりますがあくまで私の飛行機輪行の仕方であり参考程度に留めてください。ロードバイクや自転車の破損等については当ブログの管理人及び筆者は一切の責任を負いかねます。
ということは留意して自己責任で輪行をお願いします。
自転車用段ボールに梱包する方法
自転車を梱包する自転車用段ボールは購入するか、自転車屋さんから頂くか購入するの二種類の方法があります。
私は海外に行く際はいつも自転車用の段ボールを手に入れて、現地の空港に捨てます。そして帰りの空港でも現地の自転車屋さんにいただいてきた自転車用の段ボールで再び梱包します。
具体的に梱包する方法としては輪行される方のリスク許容度と整備力にもよりますが、私は限界までパーツを外し、パーツごとにプチプチなどで梱包を行います。そして段ボールに隙間ができるだけできないよう(揺れたときに動くと傷になるため)梱包を行います。もちろんタイヤの空気は抜いておくことを忘れずに。
説明するよりは自分で考えながら梱包を行うのである意味楽しいかもしれないです。私はランドナーで海外旅行をするため、キャリアの位置などに頭をよく悩ませています。笑
輪行箱の自作
ちなみに自転車用の輪行箱を自作されている方の記事を見つけました。まだ試していませんが、今後機会があれば私も試してみようと思います。
飛行機用輪行袋を利用する方法
飛行機輪行で有名な専用輪行袋ではOSTRICHの「OS-500 」が有名。
ただ、自転車用の段ボールとは異なり、捨てるには高価なものであるため、予め到着した空港やホテルで預かってもらう算段を考えておく必要があります。友人はイギリス縦断をする際に使用していたのですが、その際はロンドンのホテルに預かってもらうなどして対応していました。
国内線では最近自転車用のロッカーなどもできているという話も聞くし利用しやすくはなってきている?
広島空港の例
貸出輪行箱の利用について
(2024/5/27更新)
RM1900km時に一緒に走行をした「うしさん」からフジドリームエアラインズ(FDA)で輪行用の箱を貸し出しているという情報をいただきました。
これはFDAを利用する際に無料で借りられる輪行箱だよー。電話予約できるほか現地に在庫があれば飛び込みでも借りられます。
— うし (@u_shi_) May 8, 2024
今回は中標津JAL→丘珠でFDA乗継ぎだったので、ダメ元でJALカウンターにFDAへの申し送りを頼んだら、丘珠での載せ替えの際に貸してくれました。https://t.co/lXQrne42Jy
3日前までの事前の申請が必要となるようですが、ハード製の輪行箱をレンタルさせてくれるようです。(飛び込みでも借りられるとうしさんはおっしゃっていますね。)
現在国内ではFDAのみが輪行箱のレンタルを行っているようですが、このサービスはもっと広がってほしいです。
海外路線では韓国へのチェジュ航空が貸し出しを行っているのを発見しました。(2024/12/11)
過去にはJALでも取り組もうとしたようですが、断念した模様。。それなりに課題はあるのは事実ですが、積載時にも形が均一になり、我々としても破損のリスクが減ると思うのでなんとか実現してほしいですね。
飛行機輪行で役に立つ物、工具
ここで飛行機輪行において役に立つ物や工具についてまとめておきます。
- ペダルレンチ
- ガムテープ
- プチプチ
ガムテープとプチプチに関しては100円ショップで手に入るものでOK。
まとめ
慣れれば難しいことはないのですが、やはり一定のリスクがあるのも事実です。飛行機での輪行も電車での輪行と同じで自分のやり方を見つけてしまえば問題なく行えます。
最初のうちは国内線で乗り継ぎがない航路を選んだり、高価なバイクは使用しないなどして練習を積み自分なりの輪行方法を確立してください!!
ネギトロ
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