【旅記事】自分のルーツを求めて。四万十にいこう。松山市・砥部町・久万高原町・仁淀川町・越知町サイクリング 四国山地編②

こんにちは温玉ネギトロです。今回は愛媛県松山を起点として、自転車とキャンプをしながら四万十を目指す物語の②記事目です。松山市をスタートして砥部町・久万高原町・仁淀川町・越知町をサイクリングしました。途中で日が暮れてしまい、真っ暗な四国山地にアタックを仕掛ける温玉ねぎとろの運命やいかに!

その①を読んでいない方は↓

【旅記事】自分のルーツを求めて。四万十にいこう。①
こんにちはネギトロです。今回はバイクパッキング装備でキャンプをしながら高知県の四万十を旅した旅行記です。久しぶりの春の自転車旅になります。

装備記事はこちらになります。↓

【ツーリング装備】高知県 春先の四万十をキャンプツーリングで目指す旅
今回は春先に高知県、四万十を目指して旅した時の装備をまとめておこうと思います。バイクパッキングや、自転車旅の装備に関して参考になれば幸いです。

温玉ネギトロについて

  • 自転車歴15年以上。
  • 大学ではサイクリングサークルに所属。
  • ソロで自転車海外10カ国以上来訪。
  • 最近はロングライドを中心に行う。
  • ヴィンテージ自転車のレストアなどが趣味。

松山駅〜砥部市

今回の旅の起点は愛媛県、松山市からスタートします。

松山駅を出て、まずは砥部(とべ)方面へと向かいます。松山周辺はかなり都会で、道路も走りやすいです。また、四国一周勢や自転車お遍路さんにも慣れているのか、ドライバーの方々もやさしく感じます。

重信川を渡り、砥部方面に向かうと見えてきます。険しい山々が。しかも雲まだかかっているおまけ付き。(いらん)

松山駅を出発したのが午後15時ほどだったため、砥部周辺に来た時すでに16時前後となっていました。今から国道440号を登り、三坂峠を越えたらその先をどうしようか。などということは考えていません。何時になってもいいから太平洋側にとりあえず出てやるかと考えていました。今思えばパワー系すぎますね。

砥部市の国道33号の中央分離帯に砥部焼の壺が並べられていて、(これを割ったらアイテム出てきそうやな)などと考えながら走ります。愚かです。

砥部焼きの壺がなくなり、道路が二車線から一車線に変わるといよいよ三坂峠が始まります。標高720m地点がゴールです。

三坂峠

三坂峠は途中、無料のバイパスと分岐するまではすぐ隣をトラックや車が走り抜けます。道も序盤はそれほど広くないので気をつけて走ります。

ある程度標高500mほどまで登ると、無料のバイパスと合流し、そこからはグッと交通量が減ります。走っているのは私と、バイクでツーリングをする方々、そして時折すれ違う軽自動車くらい。

三坂峠を登る国道440号は基本的には開けており、角度によっては松山、瀬戸内海を見下ろせます。時々、木々に囲まれたところでは数日前の雨のせいか路面が濡れており、タイヤが水を弾きながら走ります。フェンダーを付けてきたのはNICE判断だった。。

頂上700m付近まで来ると一気に気温も低くなり、また風も強く吹きつけます。私のサイコンの温度計は5℃を示しており、体感でいうと0℃は切っている気もします。登りで風が強く気温が低い時は汗が一気に身体を冷やすため、注意が必要です。ウィンドブレーカーを羽織ったり脱いだり忙しくなります。

そうは言いつつも、頂上付近は傾斜が緩やかになり、三坂峠の標識が見えてきました。登る前に見えていた雲はここにきて、霞がかかります。

三坂峠登頂
霧に包まれている

三坂峠の標識を境にして、そこから先はずっと下りです。標高700m付近から400m付近まで一気に降ります。

左手にスキー場の看板が流れ、風を切って下ります。時速40キロを超えると正面からの冷たい空気がブレーキを握る指に襲いかかります。

思わず脇道に止まり、薄手のサイクリンググローブの上から手袋をつけます。時刻はこの時点で17時を回っており、ここで気づきました。「思ってたより最低気温低いんじゃね?」

連日気温が暖かったこともあり完全に油断をしていました。出発前天気予報をチラッと見て「下がっても最低気温5℃くらいやろ!」とおもっていましたが、よく考えたら山の中腹で5℃でした。

立ち止まると寒い気がするのでとにかく脚を回して、久万高原町のコンビニで休憩をします。

そこで地図を確認しながら補給ポイント、標高、距離を再度測り直しました。(家でやってくるべき)

なるほど、久万高原からは下り基調で須崎市まで抜けられる。そこから四万十町までは少し登れば辿り着くとわかりました。

地図イメージ

須崎市までは基本下り基調とは言うものの、ほとんど補給できるスポットがありません。なんとなく、須崎市まで出てしまうとテントを貼る場所に苦労しそうなので、その手前の越智町、佐川町付近を目指すことにしました。(パッと見た感じキャンプ場が多かったので)

時刻は18時夜の四国山地を切り抜ける準備をします。テールライトの電池を確認して、反射ベストを羽織ります。恐怖というよりは久しぶりに山を夜に走るのでワクワクしていました。

VS 夜の四国山地

久万高原町のコンビニを降り始めると徐々に陽も落ちてきました。久万川を横手に見ながら国道440号を緩やかに下ります。この日は運良く下りだけではなく、追い風でもありました。自転車乗りにとって追い風を味方につけるだけで、しんどさは全然変わってきます。下り、追い風最高の環境を最大限活かして30km/h〜35km/hの速度で進みます。

道の駅みかわを過ぎる頃には辺りは真っ暗になっており、山中に煌々と輝く街灯と星の光、自転車のライトを頼りに進みます。

1時間に何台車とすれ違ったか、夜の国道33号はそれほどに静かでした。自転車が路面の凹凸を受けて跳ねる度に、渓谷に反射音が響き渡ります。

何度目かのカーブを抜けた先に、四国カルストとの分岐である柳谷大橋が現れます。

静かに輝く柳谷大橋の街灯は等間隔でカーブを描いており、これだけでも一見の価値はあると思います。

柳谷大橋のカーブ

柳谷大橋を後にし、南に進むと高知県との県境はもうすぐです。不規則なアップダウンを軽快に踏み込み、県境を目指すと2キロ程ある長大なトンネルに差し掛かります。

トンネル自体は新しく、歩道も広かったため問題なく走行できましたが、県境は突然やってきます。

愛媛県と高知県の県境

自転車で旅をしていると、県境をトンネルで迎えることは多々あります。

トンネルを抜けると、雪景色なんていうことはなく、高知県に入ったというだけで依然変わりなく四国山地は闇に包まれています。

トンネルを抜けるとまたトンネル、、

自転車に乗って山を走っていると、トンネルがどれほどありがたい存在かということを実感します。峠を回って登り下る。道筋がまっすぐ突き抜ける円形の穴を通るだけでショートカットすることができる。トンネルを建設した方々には足を向けて眠れません。こんな無茶なルートを組めるのもトンネルのおかげです。感謝してもしきれません。

仁淀川町、そしてキャンプ場へ

仁淀川は四国でも四万十川と並ぶ大河です。真っ暗闇であまり見えないですが、時々橋などがライトアップされて静かに輝いていました。

暗闇の山中を音楽を小型スピーカーを響かせて走ります。国道といえどもほとんど交通量がなく、風景にも変化がないので、時間の感覚がわからなくなります。何十分、何時間かわからないその時間が現実から離れた自分だけの空間のように感じられるので、こういう時間を非常に大切にしています。(サイコンで記録は残してはいますが笑)

久しぶりに民家の明かりが見えたのは仁淀川町でした。川沿いの少ない平地を中心に建物を建て、それでも足りずに山に沿って建物が建っている姿は段々畑のようで非常に美しく感じたことを覚えています。今度来た時はゆっくり探索してみたい。。。

仁淀川町に入って、しばらく走るとポツンと一軒のコンビニがあったのでそこで補給をしました。この辺りに住む人はきっとここに集まるのだろうなと思いながら、ゆっくり食事をとります。キャンプ場はもうすぐそこです。

コンビニから走って越智町へと入って数キロ進むと、国道494号を左に曲がる橋が見えてきます。

橋を渡ってトンネルの手前の地元の人しか使わないような細い道を抜けると今日宿泊予定の小浜キャンプ場に到着です。

小浜キャンプ場

小浜キャンプ場 · 〒781-1312 高知県高岡郡越知町
★★★★☆ · キャンプ場

私が到着した時には21時前後でした。周りは住宅が数件あり、その横にトイレと川沿いにキャンプ場がある無料のキャンプ場です。

川に近づくと砂利が中心になりますが、少し離れると草が生い茂っているので、テントも張りやすかったです。予約と料金が不要というのが、時間の制約がある自転車旅にとっては非常にありがたいです。

久しぶりの完ソロです。

ゆっくりと仁淀川のせせらぎを聴きながら、次の日からの移動と撮影のためにゆっくりと眠ります。

走行距離95.38キロ、獲得標高1002m

温玉ネギトロの経歴

自転車歴15年以上。
大学ではサイクリングサークルに所属。
ソロで自転車海外10カ国以上来訪。
最近はロングライドを中心に行う。
ヴィンテージ自転車のレストアなどが趣味。

次回は③はこちら

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